こんにちは、ぐっきんです。
「君の名は。」観ましたか?
僕はとりあえず現段階で2回劇場に足を運んでいますが、もう1回行きたいですね〜。
やっぱり映画館で観るからこその感動ってありますよね。
というわけで、今回の記事は僕が「君の名は。」を観てきた感想を超主観で書いていきたいと思います。
ついでに世間の評価やつまらない派の意見も考察していきましょうー。
※しばらく下書き状態になっていて投稿が超遅くなりました。笑
目次
「君の名は。」って一言で言えばどんな話?
一応先に言っておきますが、今回の記事では細かいあらすじなどは書きません。
あらすじが書いてある記事は他に沢山ありますからね。
で、君の名は。をまだ観ていない人に対して、どういう映画なのかというのを一言で説明すると、
究極のボーイミーツガール作品
と、僕は解釈しています。
つまりある少年とある少女が出会うまでの軌跡を描いた作品ということです。
超王道でありすごくシンプルです。
ある種ベタ!
でも大事なのは出会うまでの過程。
主人公である瀧(たき)と三葉(みつは)は夢の中で入れ替わるという会っているような会っていないような不思議な距離感で話が進んでいきます。
結果として最後に二人は出会うことになるのですが、それまでの過程が本当に感動的なんです。
そこには本当に色々なドラマがあって、新海監督はそこに現実と非現実の世界をうまく盛り込みながら物語にしているという感じです。
というわけで前置き長くなりすぎてもあれなので早速僕が良かったと思う箇所を挙げていきたいと思います。
リアルへのこだわり
この映画を観て実感したのは、人の心を動かすのは結果ではなく過程の部分であるということ。
つまり物語です。
で、物語により感情移入する為に大事なのって細部のリアルさだと僕は感じています。
小説なんかを読むと分かると思うのですが、文字だけ読んでるハズなのに、すごく具体的に映像をイメージ出来ることってありませんか?
昔ミクシィで「村上春樹の小説に出てくる料理が美味そう」というコミュニティがあって思わず共感したのを覚えています。笑
それって表現がリアルだからなんです。
「僕はサンドイッチを食べた。」
「僕は冷蔵庫からレタスとチーズ、それからトマトを取り出し昨日の残りの食パンに挟んで口の中に詰め込んだ。」
この2つだとイメージされるものが全然違いますよね
新海監督の作品はそういうリアルさをさらに高いレベルで表現しています。
小説が文字で絵を表現しているのだとすれば、
新海監督は、アニメーションで日常をリアルに表現しているように感じます。
そしてそれは評判通り絵の繊細さは勿論なのですが、それ以外のセリフだったり設定だったりにも現れています。
高山ラーメン
例えば映画の中でこんなシーンがあります。
瀧と友人の司、そして奥寺先輩の3人で三葉を探しに行く途中で「高山ラーメン」というラーメン屋に入ります。
そこでラーメンを注文するシーンのセリフがこちら。
奥寺先輩「高山ラーメン1つ」
司「じゃあ高山ラーメン1つ」
瀧「えっと、高山ラーメン1つ」
※ちょっと記憶が曖昧なので細かい部分間違ってたらごめんなさい。
こういう感じってすごくリアルだなと思って思わず笑いました。
普通だったら「高山ラーメン3つ」でいいじゃないですか?笑
でも現実にはこうなっちゃう時ありますよね。
こういう何気ないところにも気を使っているのがいいですね。笑
(こんなところを気にするのは僕だけのような気もしてきましたがw)
iPhoneの型式
それと、iPhoneの型式。
ネタバレになりますが瀧と三葉が入れ替わっている時間は3年ズレています。
そのズレを見事に表しているのがiPhoneの型式です。
現代にいる瀧はiPhone6。
そして3年前の三葉はiPhone5。
ちょうど3年のズレですね。
映画の中で語られてはいませんが、こういう密かな設定もこだわっているなと感じました。
つまり、映像だけじゃなくトータルでリアルさにこだわっているということですね。
まあ、実際3年もズレてたら曜日の違いや世間の話題の違いで普通気づくんじゃね?という気持ちもなくはないんですけどね。笑
そのぐらいのご都合主義は目をつぶってください。
音楽も主役
僕は音楽が人の心に与える影響って死ぬほどデカイと思っているのですが、
「君の名は。」では音楽が恐ろしく効果的なタイミングで投下されています。
しかも歌入りが4曲も。
観た人は分かると思いますが、これらの歌が全然物語を邪魔しないんですよ。
むしろより引き立たせています。
とりあえず公式動画で前前前世があったので貼っておきます。
RADWIMPSの曲がなかったらこの作品は成立しなかったんじゃないかと思うぐらい自然に組み込まれています。
新海監督は曲に合わせて脚本を変えたりもしたと語っていました。
普通逆だよねっていう。笑
でも、それほどまでに楽曲に敬意を払い、大事にしてたってことですよね。
ちなみに僕の中で音楽の力が一番分かりやすく実感出来るのが『結婚式』ですね。
もしも結婚式に音楽が一切なかったら感動は半減どころの騒ぎじゃないハズです。笑
まあそれはさておき劇中で「スパークル」という曲が流れてくる瞬間は間違いなく震えます。
声優が最高
実は僕が今一番好きな俳優は神木隆之介さんです。
彼の演技には魂を感じます。
少し前に『学校のカイダン』というドラマがあったのですが、その時の神木さんの演技は本当に最高でした。
見てない方はぜひDVDを借りてみてください。
神木さんの演説のシーンは本当に震えます。
と、ちょっと脱線しましたが、神木さんは声がいいなっていつも思うんです。
なんというか、青春そのものって声なんですよね。笑
『サマーウォーズ』という映画でも主役の声優を担当しているのですが、その作品でもめちゃくちゃ自然体でいい味を出しています。
高校生ぐらいのキャラクターの声優をやらせたら彼以上の人はいないんじゃないかなと思います。
「君の名は。」では三葉と入れ替わった時の女性っぽい声の出し方がめちゃくちゃ上手くて笑いましたけどね。笑
また、ヒロイン役である上白石萌音(かみしらいし もね)さんの声もすごく良かったです。
まだ18歳ということで、もはや三葉そのものって感じです。
僕は上白石さんのこと全然知らないので、完全に三葉=上白石さんって印象になっています。
どうやら歌手デビューするという噂もあるので、これからの活躍が非常に楽しみですね!
冒頭の彗星のシーンで一気に引き込まれる
これはちょっとビジネス視点の話になりますが、何事も第一印象って大事になってきます。
ブログを書くものであれば、アイキャッチや冒頭の導入文がそれにあたります。
もっと言えばサイトタイトルやヘッダー画像なんかもその部類に入りますね。
「君の名は。」では、冒頭の彗星のシーンがそれにあたると僕は思っていて、
その絵がとにかく綺麗で引き込まれます。
で、引き込まれた瞬間にRADWIMPSの「夢灯籠」という曲が流れてきます。
その時点でもう完全に掴まれてしまいます。
その後は滑り台のように物語に引き込まれていくだけです。
寝てる暇なんてないです。
そういう部分も非常に上手だな〜と感じました。
一番好きなセリフ
最後に僕が個人的に最も気に入っているセリフを紹介して終わりたいと思います。
それは、瀧と三葉が紆余曲折を経てようやく出会うカタワレ時のシーン。
そのシーンで瀧が何気なく発するセリフ。
「ここまで来るの大変だったんだぜ。お前すげー遠くにいるからさ。」
※細かいとこ間違ってたらごめんなさい。笑
これめちゃくちゃグッときます。
だって大変ってレベルじゃないですからね!
時間さえも越えて会いに来てんですから。笑
もう色々なものが詰まりまくってるセリフです。
そう考えると言葉って結局は背景なんですよね。
その言葉の裏にどんな物語があるのかで重さが決まると思います。
例えば結婚式で新婦が親に手紙を読むシーンがよくあると思うのですが、
「ありがとう」って言葉があれば絶対泣けるんですよ。
だってそこには何十年かの歴史という背景があるわけですからね。
また少し脱線しましたが、このシーンでも瀧が必死で三葉に会いに来たという背景があるからこそグッとくるセリフというわけです。
瀧。かっこよすぎるぜ。。。
そしてよくマッキー持ってたな。笑
(これ、僕のコンサル生がツッコんでて笑いました)
全然関係ないのですが、日本のマチュピチュと呼ばれている竹田城の写真を見てると、かたわれ時のシーンを思い出します。
http://yamahike.com/
僕は1日の中で夕方でダントツで一番好きです。
夕暮れ時の切なさって本当に不思議な気持ちになります。
スヌーピーの中で僕がすごく好きなシーンがあって、
チャーリー・ブラウン
「どうしてかなあ…日が沈むのを見てるといつも悲しくなる…」スヌーピー
「クッキーの最後のひとつを食べたみたいにね」
というシーンなのですが、クッキーの最後のひとつって表現がめちゃくちゃいいんですよねー。
だからかこのシーンはやたらと印象に残っています。
おっと、めちゃくちゃ話脱線しましたね。笑
戻しましょう!
世間の評価は?
僕の感想はこれ以上書いてると文字数大変なことになってしまうので、そろそろ世間の評価も見ていきましょう。笑
どうやら9月28日現在の情報によると、興行収入が111億を突破したそうです。
これは日本のアニメ映画では宮﨑駿監督以外では初の快挙だそうです。
ちなみに歴代最高は宮﨑駿監督の「千と千尋の神隠し」で304億円!!
304億ってマジか!!
千と千尋の神隠しってそんなにすごかったんですね!笑
さすがにそこまでいくのは大変な感じがしますねー。あと3倍ですからね。
でも、リピーターも多いし、ロングラン上映になれば200億円とかは越えていくかもしれませんね。
で、実際に世間の評価は軒並み高いですね。
Twitter上でも賞賛の嵐です。
僕の師匠も観る前に皆に面白いって散々言われてハードル上がりまくった状態で観たそうですが、それでも期待値を超えてきたと語っていました。笑
師匠いわく、「クロスメディア戦略をうまく使っている」と言っておりました。
流石のビジネス視点ですね。笑
クロスメディア戦略とは?
ちなみにクロスメディア戦略というのは、映画だけじゃなく小説や漫画など、様々な媒体で1つの作品を展開させていくことを指します。
そうするとお互いの媒体が補完し合って相乗効果を生み出すと言われています。
例えば、映画を観て超良かった〜と思った人は小説版でより詳細に物語を知りたいと思うし、小説を読んでうわ〜めっちゃええ話〜と思った人は動きや音声のある映画でも観てみたいと思うわけです。
つまりどれかの媒体で見てもらえば、結構な確率で他の媒体でも見られるということです。
妖怪ウォッチや遊戯王なんかもクロスメディア戦略をうまく使っています。
アニメから入ったらオモチャに。
オモチャから入ってもアニメに。
ポケモンGOは・・・ちょっとウォッチが発売されるのが遅かったですね。笑
ダウンロード開始と同時に発売してたら大変なことになったでしょうに・・・
つまらないという意見を考察
やっぱり良いところばかり語ってもバランスが悪いので、つまらない派の意見もしっかり見ていきましょう。
僕のコンサル生にちょうどイマイチ派がいたので、その方の意見を参考にしてみると、
- 新海誠にそんなメジャー感は求めていない
- 他の作品に比べて全然心に突き刺さらない
- 矛盾点(ツッコミどころ)が多い
- 新海誠がジブリみたいなの作ってどうすんねん
- 奥寺先輩の声優マジ取り替えてくれ
という辛辣な意見を述べていらっしゃいました。笑
でもこれは新海誠監督への愛ゆえの批判という感じがします。
おそらく古参のファンの方にとってはかなりモヤモヤした作品だったのかもしれません。
確かに過去作品の方が人間の機微や喪失感という点ではものすごく繊細に表現しているようにも感じますからね。
派手さじゃなく、そういった部分に新海誠監督の良さを求めている人にとっては「違うだろ〜新海!もっとこうグワってなるどうしようもないやるせなさを描くのがお前だろ〜!」という感じなのかもしれません。
「君の名は。」は良くも悪くもハッピーエンドです。
完全に泣かせにかかっているのも、中高生ウケを狙っているのも分かります。
でも僕はそれでもハッピーエンドがいい!
というか、映画ぐらいハッピーエンドであってほしい!
という割りと恥ずかしいぐらいベタな気持ちがあります。笑
もちろん、どうしようもない「やるせなさ」の方が共感できる部分はあります。
なぜなら誰しも生きていれば「やるせないこと」の連続ですからね。
で、新海誠監督はこれまでそういう部分を距離というテーマをうまく使いながら絶妙に表現してきた。
だから古くからのファンは「君の名は。」のある種作為的な感動に違和感を感じているのかもしれません。
「予定調和の茶番はよしてくれよ!お前は宮﨑駿じゃなくて高畑勲寄りだったろ!?」(これは僕の勝手な妄想ですがw)
いずれにしてもつまらなかったという意見の大半は古くからのファンが新海誠を好きだからこそ出てしまう本音のようです。
僕からすれば新海誠監督が伝えたいことは今も昔も変わらないんじゃない?って思うんですけどね。
こういった話はBUMPファンの間でもよく議論になるんですけどね。笑
BUMP OF CHICKENの人気の秘密とは?ライブを見ながら彼らの”魅力”の正体について考えてみた!
こんな否定派も?
Twitterでめっちゃ面白い動画があったのでシェアします。笑
見ないでもわかるwww
『君の名は。』は間違いなくクソ映画。 pic.twitter.com/47DF1zJGxc— ねぎりょー。 (@Negiryo_o) September 21, 2016
これはコピーライティング視点で見るとめっちゃ上手です。
まずアイキャッチがドアンチテーゼですからね。笑
これだけ賞賛されている中で、クソだと言い放っているだけで気になってしまいます。
そして見たら見たで最終的に映画観たくなるという。笑
いや〜マジで勉強になりますよ、これ。
プチ情報
最後にプチ情報を1つ。
実は「君の名は」という作品、過去にも同名タイトルの邦画があったそうです。
それが62年前の作品らしいのですが、、、
なんとその同時期に公開されたのが「ゴジラ」の1作目だったようです。
なんて因縁。笑
ちなみに情報のソースはこちらです。
「シン・ゴジラ」が“また”負ける!?大ヒット「君の名は。」との時空を超えた因縁とは?
アサ芸さんタイトル付け完璧ですね。笑
時空を超えた因縁って辺りで映画の内容と重ねてるっていう。
ニュースサイトはこういう部分本当に勉強になります。
しかし、映画ってそんなに昔からあるんですね〜。
ちょっと気になって調べてみたら世界で初めて映画が上映されたのって1902年とウィキペディアに書いてありました。
へ〜そんな昔からこういう技術ってあったんですねー。
でも100年後に映画がここまで進化してるなんて当時の人にはとても想像できなかったでしょうね。
4DXって何語だよっていう。笑
それにしても昔の「君の名は」ってどんな話だったんだか気になりますね。
この流れに乗って再放送とかやらないかな。笑
最後に
もうただただ僕の映画の感想や主観を書き連ねただけの記事でしたが、最後まで読んでくれてありがとうございます。
きっと人によって感想は千差万別だと思いますが、こんな風に見ている人がいるんだ〜ぐらいに思ってもらえればと思います。
現役の高校生から見たら全然違う部分でグッときてるかもしれないし、お父さんお母さん世代からしたら組紐の深い話に共感したかもしれません。
で、古参のファンはモヤモヤするっていう。笑
兎にも角にも全ての世代の人が色々な視点から楽しめる名作だと僕は思います。
あまりにも商業寄りというという意見もあるかもしれませんが、
売れないと見てすらもらえないというのも事実ですからね。
映画監督である以上沢山の人に作品を見てもらう為にある程度分かりやすくするというのは全然悪いことじゃないと僕は思っています。
(岡田斗司夫さんが「君の名は。」は馬鹿でも分かる映画と評していましたがw)
伝えたいことがあるのであればなおさらです。
商業とアートの中庸を取れる人はやっぱり一番すごいなって思います。
映画館で見れるうちにあと1回は観に行きたいと思います。
まだ映画館で観ていない方はぜひ1回は観に行くことをオススメします。
あれだけいい音楽が使われている映画を映画館で観ないのはマジでもったいないですからね。
というわけで今回はただただ僕の感想でしたー。笑
ではでは。
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